アイドルでなくなった君へ
2019年5月31日をもって、またひとり、ジャニーズジュニアが退所した。
そのことを知らせるのは、本人の口からの言葉なんかではなくて、事務所からのお知らせでもなくて、プロフィールと動画が公式サイトから消されたこと。ただそれだけだ。
7人いるはずだった写真も不自然に消された。開催されているライブにも、少年倶楽部の収録にも、彼の姿だけなかった。
何が起こったのかなんて私たちには知る由もなくて、でもいろいろな噂はあって、何が真実かなんて本人たち以外にはわからない。
一部の情報を信じるとすると、
悔しいね。
だってね、きっと防げたことだよ。
ステージに上らない君を、光の届かない場所にいる君を、もう、見つける術はない。
アイドルであるということが、どんなことなのか、君はきっと分かっていたはずだし、今回のことでより一層、思い知らされるのかもしれない。
そんなことをしなくても、見つけてあげるのに。
ステージに立てば、見つけてあげられたのに。
「こんなこと」が命取りになる世界だって、君だって知っていたよね。
有名どころしか応援してこなかった私が、(それでも君たちが推されてからではあるけど、)初めてに近いくらい、なんとなく、気になるなあって思った子だった。
後悔なんてもうしてるか。
人生に絶望してるかな。
でも君は、まだ若い。
これまでの人生より、
これからの人生の方がもっともっと長い。
生きていかないといけない。
私は、
君に会えて、君を知って、世界は変わらなかったけど、未来を期待した。
「これから」に投資したかった。
アイドルじゃない君を、
私はもう見つけることは出来ない。
君は若い。
将来なんてどうにでもなる年齢だから。
どうか、新しい夢を。
今度こそ、自分の力で。
きっと見ててくれる人はいるから。
ありがとう。アイドルだった五十嵐玲央へ。